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相続の「準確定申告」とは?4カ月以内の期限に注意【長崎】

こんにちは。住まい∞Labo(株式会社Rich)の那須井です。ご家族が亡くなった年、実は「準確定申告」という相続人にしかできない申告が必要になることがあります。しかも期限は相続開始を知った日の翌日から4カ月以内と、相続税の申告期限(10カ月)よりもずっと短く、見落とされがちです。今回は準確定申告の対象者・手続き・不動産をお持ちだった場合の注意点を、長崎で相続のご相談を数多くお受けしてきた立場から分かりやすく解説します。

確定申告の書類と電卓

1. 準確定申告とは?普通の確定申告との違い

準確定申告とは、本来ご本人が行うはずだった確定申告を、亡くなった年の分について相続人が代わりに行う手続きです。所得税は「1月1日〜12月31日の所得」を翌年3月に申告するのが原則ですが、年の途中で亡くなった場合、本人はもう申告できません。そこで相続人が、亡くなった方(被相続人)の1月1日から死亡日までの所得を計算し、代わりに申告・納税(または還付を受ける)を行います。

通常の確定申告と手続きの流れ自体は似ていますが、「申告する人」と「対象期間」が異なる点、そして期限が大きく短い点が最大の違いです。

2. 準確定申告が必要になるのはどんな人?

亡くなった方が生前、以下のいずれかに当てはまっていた場合、準確定申告が必要になる可能性が高くなります。

  • 個人事業主・自営業者だった(事業所得がある)
  • 賃貸アパートや駐車場など、不動産所得があった
  • 給与所得が2,000万円を超えていた、または2カ所以上から給与を受けていた
  • 公的年金等の収入が400万円を超えていた
  • 不動産や株式などを売却し、譲渡所得が発生していた

逆に、会社員で年末調整のみで完結していた方(給与以外の所得がない)や、年金収入のみで400万円以下の方などは、多くの場合そもそも準確定申告が不要です。判断に迷う場合は、確定申告書や源泉徴収票、通帳の入出金履歴などを手がかりに、税理士へ確認するのが確実です。

3. 申告期限は「4カ月以内」。相続税の10カ月と混同注意

準確定申告の期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内です。相続税の申告・納税期限(10カ月以内)と混同され、「まだ半年以上あるはず」と後回しにされてしまうケースが実務では少なくありません。期限を過ぎると、無申告加算税や延滞税が課される可能性があります。

手続き 期限の目安
相続放棄・限定承認 相続開始を知った時から3カ月以内
準確定申告 相続開始を知った日の翌日から4カ月以内
相続税の申告・納税 相続開始を知った日の翌日から10カ月以内

相続人が複数いる場合は、原則として相続人全員が連署して1通の申告書を提出するか、それぞれが別々に申告して他の相続人に申告内容を通知する方法があります。相続人同士の連絡が取りにくい状況では、早めに動き出すことが期限厳守の鍵になります。

相続手続きのチェックリストと書類

4. 不動産をお持ちだった方は特に注意したい3つのケース

長崎で不動産相続のご相談をお受けする中で、準確定申告が特に絡みやすいのは次の3つのケースです。

① 賃貸アパート・貸家をお持ちだった場合

1月1日から死亡日までの家賃収入・経費を集計し、不動産所得として申告する必要があります。管理会社に依頼していた場合は、その年の収支内訳書(レントロール)を早めに取り寄せておくとスムーズです。

② 亡くなる直前に土地や建物を売却していた場合

売買契約が生前に成立し引き渡しが済んでいた場合、譲渡所得として準確定申告の対象になります。3,000万円特別控除など各種特例が使える場合もあるため、売買契約書・登記関係書類を確認しましょう。

③ 死亡後に相続人が不動産を売却する場合との違い

被相続人の死亡「後」に相続人が不動産を売却した場合は、準確定申告ではなく、相続人自身の通常の確定申告(翌年)で譲渡所得を申告します。「いつ」「誰が」売却したかで扱いが変わる点に注意してください。

5. 準確定申告の進め方(誰が・どこに・何を出す?)

  • 誰が:相続人(包括受遺者を含む)全員、または代表者が全員分をまとめて
  • どこに:被相続人の死亡当時の住所地を管轄する税務署(相続人の住所地ではない点に注意)
  • 何を:準確定申告書に加え、源泉徴収票、医療費控除がある場合は領収書、不動産所得があれば収支内訳書など

実際の集計・申告書作成は税理士へ依頼するケースが大半です。当社では相続不動産のご相談時に、提携の税理士のご紹介も行っておりますので、「何から手をつければいいか分からない」段階でもお気軽にご相談ください。

6. よくある質問(FAQ)

Q1. 準確定申告をしなかったらどうなりますか?

A. 期限内に申告しなければならないケースで申告を怠ると、無申告加算税・延滞税が課される可能性があります。特に不動産所得や事業所得がある方は対象になりやすいため、まず必要かどうかの判断だけでも早めに専門家へ相談することをおすすめします。

Q2. 準確定申告をすると還付を受けられることもありますか?

A. あります。医療費控除や社会保険料控除などにより、源泉徴収された税額が納めすぎになっているケースでは、準確定申告によって還付を受けられることがあります。

Q3. 相続放棄をする場合でも準確定申告は必要ですか?

A. 相続放棄をした人は原則として準確定申告の義務を負いません。ただし放棄するかどうかの判断(3カ月以内)と準確定申告の期限(4カ月以内)が近接するため、放棄を検討している段階から専門家に相談しておくと安心です。

Q4. 準確定申告と相続税の申告は別々に行うのですか?

A. はい、別の手続きです。準確定申告は「亡くなった方の所得税」、相続税の申告は「相続人が受け継いだ財産にかかる税金」で、提出先・期限・計算方法もすべて異なります。

Q5. 不動産の名義変更(相続登記)と準確定申告はどちらを先にすべきですか?

A. 直接の前後関係はなく、それぞれ別の期限で並行して進めて構いません。ただし相続登記も2024年から義務化されているため、準確定申告と合わせて早めに全体のスケジュールを整理しておくのがおすすめです。

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※本記事は一般的な解説です。個別の制度・税額・手続きは、税理士等の専門家または当社へご確認ください。

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