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相続人が行方不明のとき、相続手続きはどうなる?【不在者財産管理人】長崎
こんにちは。住まい∞Labo(株式会社Rich)の那須井です。「相続人の一人と、もう何年も連絡が取れていない」——長崎市でのご相談の中には、こうした相続人が行方不明のケースが実は少なくありません。連絡が取れない相続人が一人でもいると、遺産分割協議は成立せず、不動産の名義変更や売却も止まってしまいます。この記事では、行方不明の相続人がいる場合の対応策と、不動産が絡む場合に特に注意したい点を解説します。
📖 目次
1. なぜ相続人が一人でも行方不明だと手続きが止まるのか
遺産分割協議は、相続人全員の合意がなければ成立しません。これは民法上のルールで、一人でも欠けたまま進めた協議は無効になります。「昔から音信不通の兄がいる」「離婚した親の子で、一度も会ったことがない相続人がいる」といった事情があっても、その人を除外して手続きを進めることはできません。連絡先どころか戸籍の附票を辿っても住所が分からないケースもあり、放置すれば不動産も預貯金も動かせない状態が何年も続いてしまいます。
2. 対応策①不在者財産管理人を選任してもらう
生死は分かっているものの所在が分からない場合に使えるのが「不在者財産管理人」の制度です。家庭裁判所に申立てを行い、行方不明の相続人に代わって財産を管理する人(多くの場合は弁護士や司法書士)を選任してもらいます。管理人は本人の代わりに遺産分割協議に参加できますが、実際に遺産を受け取る内容で合意するには、あらためて家庭裁判所の許可が必要です。あくまで「不在者の利益を守る」ための制度なので、他の相続人の都合だけで一方的に不利な分割をすることはできません。
3. 対応策②失踪宣告を申し立てる(長期間生死不明の場合)
生死そのものが分からない状態が7年以上続いている場合(普通失踪)は、家庭裁判所に「失踪宣告」を申し立てる方法もあります。失踪宣告が確定すると、その相続人は法律上死亡したものとみなされ、その人を除いた形で相続手続きを進められます(さらにその人に子がいれば代襲相続が発生します)。震災や事故など生命の危険にあった事情がある場合は「特別失踪」として1年で申立てが可能になることもあります。ただし失踪宣告は効果が大きい分、審理に時間がかかる点は理解しておく必要があります。
4. 不動産を相続財産に含む場合に特に注意したいこと
- 相続登記の義務化との関係:相続を知った日から3年以内の相続登記が義務化されていますが、行方不明の相続人がいて協議がまとまらない場合は「相続人申告登記」という簡易な届出で、いったん義務は果たせます。ただし本来の名義変更・売却には協議成立が必要です
- 空き家化・老朽化のリスク:手続きが止まっている間、実家などの不動産は誰も住まず管理もされないまま放置されやすく、老朽化や「特定空家」指定のリスクが高まります
- 固定資産税の負担:協議未成立でも固定資産税は発生し続けます。誰がいったん立て替えるかで、他の相続人との間に不公平感が生まれることもあります
- 売却のタイミング:不在者財産管理人が選任されれば売却の道も開けますが、家庭裁判所の許可を得る必要があるため、通常の売却より準備期間を長めに見ておく必要があります
5. 手続きの流れと期間・費用の目安
| 項目 | 不在者財産管理人 | 失踪宣告 |
|---|---|---|
| 対象 | 生存が分かっているが所在不明 | 7年以上生死不明(特別失踪は1年) |
| 申立先 | 不在者の従来の住所地の家庭裁判所 | 不在者の従来の住所地の家庭裁判所 |
| 費用の目安 | 収入印紙800円+郵便切手+予納金(財産状況により数十万円になることも) | 収入印紙800円+郵便切手+官報公告費用 |
| 選任・確定までの期間 | 数か月程度 | 半年〜1年以上かかることも |
どちらの制度を使うべきかは、行方不明の相続人の状況(連絡が取れないだけか、生死自体が分からないか)によって変わります。判断に迷う場合は、まず司法書士や弁護士に相談し、不動産の扱いについては当社のような相続に詳しい不動産会社にあわせて相談すると、手続きと不動産の維持管理を並行して進めやすくなります。
6. 長崎で行方不明の相続人がいるときの相談先
行方不明の相続人がいるケースは、家庭裁判所の手続きという「法律の専門知識」と、空き家化を防ぐ「不動産の実務対応」の両方が必要になる、対応が難しい相続です。当社では、長崎市内での相続不動産のご相談を数多く承っており、司法書士・弁護士など専門家とも連携しながら、手続きが長引く間の空き家管理や、協議成立後の売却までを一貫してサポートしています。「うちのケースはどちらの制度に当てはまるのか分からない」という段階でも、遠慮なくご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 相続人の一人と連絡が取れないだけでも、勝手に協議を進められませんか?
できません。連絡が取れないだけでも、その相続人を除いた遺産分割協議は無効です。生存が分かっていれば不在者財産管理人、生死不明が長期化していれば失踪宣告の手続きが必要です。
Q2. 不在者財産管理人を立てれば、必ず不動産を売却できますか?
管理人が選任されても、遺産分割協議の内容で合意するには家庭裁判所の許可が別途必要です。不在者に不利益にならない内容であることが前提になります。
Q3. 失踪宣告をすると、その相続人は本当に死亡したことになるのですか?
法律上は死亡したものとみなされます。その後本人が現れた場合は、失踪宣告の取消しなど別の手続きが必要になります。
Q4. 手続きが終わるまで実家はどうしておけばいいですか?
名義変更や売却はできませんが、最低限の管理(通風・見回りなど)は他の相続人が行っておくことをおすすめします。放置すると老朽化や特定空家指定のリスクが高まります。
Q5. どちらの制度を使うべきか自分では判断できません。誰に相談すればいいですか?
まずは司法書士・弁護士に状況を確認するのがおすすめです。不動産の扱いについては、当社のような相続に詳しい不動産会社にも並行してご相談いただくと、手続きと管理の両面を進めやすくなります。
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